同一労働同一賃金について非正規的目線…

雑記
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あけましておめでとうございます。年の瀬は非正規といえども・・・?(だからこそ?)忙しく、久しい更新になります。

2016年が終わりに近づいてきた中で、やっと政府が正規と非正規の格差の是正の為に『同一労働同一賃金』のガイドラインを発案されました。

非正規にとってはとても今後が気になる案件なので。新年一発目はこの『同一労働同一賃金』について書いていきたいと思います。

そもそも『同一労働同一賃金』とはなにか・・・?という方はこの記事を読んでいるという時点でいないとは思いますが、もしいたならググってください(笑)

ここでは発表されたガイドラインについて非正規の立場から個人的見解を述べるだけなので、ガイドラインの中身の詳細については以下のリンクから確認してください。

出典:首相官邸ホームページ 国の政策
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/dai5/siryou3.pdf

まず第一にこのガイドラインに法的拘束力は無く、「なるべくこうしましょうね」的なノリのように感じてしまう。2016年に電通の過労自殺問題で取り上げられた長時間労働も、実際にはどこの会社でもごく普通にあるものだろう。

しかし労働時間は労働基準法によって1週間で40時間、各日で8時間を超えてはならないと明記されている。しかし労働基準法はガイドラインと違い、『法』なのに長時間労働が蔓延している状態である。

そんな中で、ただのガイドライン程度でどれほどの効果があるのだろうかと疑問を抱いてしまう。

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このガイドラインでは正規と非正規の待遇を同じにすることを目的としたものなので、非正規の待遇が改善されずに正規の待遇が悪化するのではないかという懸念もある

そうなると思うという声も少なくないので、正規の方々は戦々恐々といったところではないだろうか・・・。

しかしぶっちゃけ言ってしまえば、非正規の立場から言わせてもらえばそれでもいいからとりあえず正規と非正規の格差を無くしてほしいのである。そう思っている非正規も少なからずいると思う。

そうなれば正規、非正規共に経済的余裕が無くなり、購入意欲が下がり物価も下がるのではないかと思うからである。もちろん国が物価の上昇を目指していることも、物価が下がれば国の先行きがマズイのも理解はしている。

しかし、それどころじゃなく非正規のほとんどが現時点での生活がマズイのである。非正規は国の1年後なんかよりも、自分の明日を考えているだろう。

さらにこのガイドラインには役職や責任範囲などによって給与に差を付けることに関しては問題無いとしているのである。

このように書いてしまえば当たり前のことのようにも思えるが、逆に言えば正規と非正規に差を付けるためには役職や責任の範囲に違いを設ければいいということになる。

つまり、現在のヒラの正社員を名ばかりの非正規たちのリーダーという役職にして、形式的には非正規のミスの責任を取るという形にしておけば給与や手当に差を付けることはいくらでも可能である。

そうなってしまえばただの現状維持だろう。変わったことといえば、国はガイドラインをつくるという行動は起こしたので後は企業側の問題、企業側は国の出したガイドラインに従っているという擦り付け合いができるということぐらいである。

このようにこのガイドラインにはツッコミどころが満載にあるように思える。

非正規の待遇が正社員と同等に引き上げられるというのなら、労働契約法が改正により2018年4月1日以降に無期雇用に転換される契約社員と正社員との差はどこにあるのだろうか・・・?一生ヒラの正社員みたいなものじゃないだろうか・・・。

そうなれば今現在非正規に甘んじている我々にはそれ以上は何も望まないといったくらいの朗報ではないだろうか。

しかし、世の中はそんなにウマくいかないと思う。本当に非正規の待遇が正社員と同等に引き上げれば、企業の人件費は相当なものになるだろう。そうなれば今まで積み上げられた日本の社会のシステムは機能しなくなり、失業者も増えてしまうと思われる。

しかし、今の日本はその積み上げてきたシステムを壊して、新しいシステムの構築を決断しなければならないところまできているだろう。

2017年は非正規の人間には特にこの『同一労働同一賃金』という話題からは目を離せない。

非正規の待遇が改善されることを考え現状待機を選択するのも、『同一労働同一賃金』は夢物語だと割り切って非正規から抜け出す、もしくは非正規でも生活基盤を磐石にするだけのスキルを磨くにしても、何かしらの努力と思考は常に継続していくべきだろう。

2017年がこの記事を読んでくれている皆さんにとって良い年であることを願いたい。

もちろん書いている自分にとっても・・・。

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